作品レビュー・感想

「親愛なるX」最終回(11話・12話) 原作との違い・結末の真意を徹底レビュー

アジンとヨンデイラスト
tamanegi

結末がわかっていても観ずにはいられない

「親愛なるX」11話と12話が12月4日夕方Disney+で公開され、ついに結末が明らかになりました。

私はディズニープラスの公開時間には集中して観られない状況だったので、リアルタイムでは視聴できませんでした。

でもでも!

どうしても気になってしまい、寝る前にちょっとだけ情報を探し始めたんです。

公開2〜3時間後にはすでに結末の動画がたくさん上がっていて驚きました。

なのでドラマがどう終わるのか知りつつも、時間が出来た時に真っ先に見ました。

そこまでの成り行きが気になってしまう気持ち…分かりますよね?

多くのファンの方がもう視聴されていると思いますが、今回はできるだけネタバレを控えつつ(とはいえ少しはありますが)、私の感想とこれからの期待を書いて見たいと思います。

ネタバレが沢山ある感想編は来週くらいに書いてみますね。

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開かれた結末へのモヤモヤと、原作との大きな設定の違い

SNSの反応を見ると、結末を受け止めきれない方がかなり多かったように感じました。

原作を知っている方なら、なおさらモヤモヤしたはずです。

「衝撃の結末」まさにその言葉がぴったりな気がしました。

実はこれまでの話数の中で、伏線自体はありました。

原作では、アジンがドヒョクに自ら近づいて結婚し、ジュンソの子を妊娠してドヒョクを騙す構図です。

しかしドラマでは、ドヒョクが先にアジンに近づき、監視し、弄ぶように結婚まで進む設定になっています。

そのため原作のように「ジュンソの子ども」に関する展開や、子どもを巡る構図はドラマでは成立せず、キャラクターの動機も原作とは完全に異なりました。

私は、原作の「アジンがジュンソの子を出産し、後に作家となったジュンソのサイン会でその子と再会する」という結末のほうが、人間味があったかなと感じています。

でもドラマは、アジンを徹底した反社会性パーソナリティ障害として描き切る選択をしたようです。

ある意味「反社会性パーソナリティ障害は変われない」というテーマを示しているとも言えますが、勧善懲悪の観点では視聴者が感じるカタルシスが一切ありません。

アジンを本気で助けようとした人物たちは皆傷ついたり命を落としたりするのに、ドヒョクのような加害者は何事もなく生きているように見える…そのアンバランスさがよりモヤモヤを残しました。

ジュンソとジェオの選択、そして彼女の最後の “X”

1話でアジンを暴露するドキュメンタリーが最初に登場したので、「いつか放送されるだろう」と予想はしていました。

しかし、誰がそのドキュメンタリーを流すのかは最後まで読めませんでした。

原作ではジュンソがアジンとの子どもを守るため”ドキュメンタリーを流しますが、ドラマは設定が全く異なるため、動機を持つ人物が変わるかもしれないと思ったからです。

ジェオがアジンのために大きな犠牲を払い、それでもアジンの罪悪感すらない態度は変わりなし。

結果、ジュンソはアジンの暴走を止めるための行動に出る決断をします。

そして放送されたドキュメンタリー。

アジンが俳優としてのキャリアの絶頂にいるその瞬間、彼女を取り返しのつかない破滅へと突き落とします。

その後アジンと落ち合ったジュンソは「僕が待ってれば君は変われると思っていた…僕には君を救えない。でも出来っこもないことにしがみついてた。君は永遠に変わらない。」と全てを諦めたかのように淡々と話してました。

ただ、こう言いながらも彼は最後の最後まで「自分にはアジンに責任があり、何かができる」と信じていたのか、自分を諦めてまでアジンを止めようとします。

アジンの背中を見つめた最後の瞬間、涙するジュンソの頭にはどんな考えが過ぎっていたのでしょうか。

彼女の最後のXはジュンソだったようです。

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キム・ユジョンの圧倒的な演技力と、エンディングを迎えられない視聴者

今回の作品でキム・ユジョンは本当に素晴らしい演技を見せてくれました。

感情のわずかな震え、声のトーン、表情の変化…

一つ一つの場面が完璧で、彼女が子役時代から積み上げてきた実力がそのまま見えるようでした。

ただ、このような反社会性パーソナリティ障害役を演じるのは俳優に大きなストレスがかかると思います。

だからこそ、物語に没頭していながらも彼女をこのドラマから早く解放してあげたい、と思う部分もありました。

でも視聴者としては、「心の整理が全くつかない、終われない気持ち」があまりにも苦しかった。

どこかへ消えてしまったアジンですが、全くコネのない人間が、ドヒョクのような人物から逃げて生き延びるなんて可能なのでしょうか?

誰かがきっと助けてくれたはず…そう思いたくなります。

私はジュンソがどこか静かな田舎で、全てを受け入れたアジンと子どもや動物と暮らすような姿を最後に見たかった気がします。

そんな終わりじゃないなら、アジンが刑務所に入るか、それとも2人の関係が別の形で清算されるのか…

アジンの隣を守ってきた2人の男があっけない結末を迎えたのは視聴者としては本当に衝撃。

せめて何らかの“着地点”があってほしかった。

シーズン2を示唆するような怒涛の最終回

12話が最終回だと考えると、展開はかなり急ぎ足に感じられました。

だからこそ「シーズン2を見据えた終わり方なのでは?」と思わずにはいられません。

しかも演技、キャスティング、演出、ストーリー…

どれをとっても完成度が高く、制作側がこれで終わらせる理由が見当たりません。

私は今も信じています。

シーズン2が出ないわけがない、と。

これで終わりなら、ただただ惜しい。

だからこそ、そっと期待していようと思います。

シーズン2を。

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プロフィール
たまねぎ
たまねぎ
長年韓国を離れて暮らしているため、韓国エンタメには興味ゼロだった日本在住韓国人。数年前、日本の友人に勧められて観たドラマをきっかけに、韓国ドラマの魅力に改めて興味を持つようになりました。

韓国で生まれ育った背景をもとに、セリフのニュアンスや文化的な文脈など、日本語のレビューでは見えにくい部分にも目を向けながら、作品を読み解くことを大切にしています。気になる俳優を見つけると出演作を続けて観ることが多く、俳優の演技の変化やキャリアの流れを追うことも、このブログの一つのテーマです。

ご連絡は、お問い合わせページまたはSNSのDMより受け付けています。
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